導入事例
北海道テレビ放送株式会社様
解決した課題
北海道テレビ様では「SODANE」というオウンドメティアを運営されています。テレビの情報番組で紹介した内容が、一度だけ放送して終わってしまうのはもったいない、という議論から始まり、最初は番組紹介から始まって、現在では情報番組の中のコーナー、ニュース番組で放映した5分から10分くらいの特集を元に記事を作って載せています。
5年間の継続的な記事更新の中でメディアとしての価値は上がり、営業案件や企画の中でも「SODANE」が効果的に働くケースが増えてきました。当初は少数の担当者が年間1,000本程度の公開本数を「がんばり」で維持していました。しかしながら、事業として成り立ってきた状況下では、人に依存せずこの更新スピードを維持する仕組みの必要性が求められます。この課題を解決するためにAmazon Bedrockを使って自動でブログを書くシステムの開発に着手しました。
Amazon Bedrockを使った自動ブログ執筆システムの開発
元々は記事執筆者が5-10分程度の動画を視聴、ポイントとなるところでスクリーンショットを取得してそれを記事として要約していました。システムでも下の図に示すように同様のフローを再現して記事を自動作成しています。

仕組みとしては動画から一定の秒数ごとにスクリーンショットを撮り、その画像に対して生成AIでキャプションを付けます。そして別で生成した本文テキストから最適なスクリーンショットをキャプションに基づいてAIが選んでいます。キャプションを付けるLLMとして、Anthlopicの「Claude 3」の3つあるモデルのうち、Haikuという最も軽いモデルを使うことで、元の動画の長さと同じくらいの時間で処理できました。また、記事の本文テキストの生成にはAnthlopicの「Claude 3」の「Opus」または「Sonnet3.5」を使用しています。

導入後の効果
本システム導入の効果として、メディア更新のスピードと公開本数を維持する仕組みが出来ただけでなく記事作成にかかっていたコストを50%以上削減することが出来ました。このような一連の処理は、すべてWebAPI化されています。実際の運用ではバッチ処理としてワークフローを組み、API操作で毎日1動画あたり7-8本の記事を自動作成し、作成された記事は印刷して担当者のデスクに置かれるようになっています。最終的にライターによって校正および推敲され記事として公開されます。