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Miro上でAWSアーキテクチャを描きながらリアルタイムでコスト試算を行うAWS Cost Calculatorの紹介

Miro上で描いたAWSアーキテクチャに対してリアルタイムでコスト試算を行うAWS Cost Calculatorというアプリケーションがあります。本記事ではそのアプリケーションの使い方やその感想を書きたいと思います。

Miroとは

Miroとはオンラインホワイトボードサービスです。チームがリアルタイムでコラボレーションし、ビジュアル的にアイデアを整理、共有するためのツールです。主な特徴と機能として以下のようなものがあります。

  1. リアルタイムコラボレーション: チームメンバーが同時にボード上で作業でき、リアルタイムでのフィードバックやアイデアの共有が可能です。
  2. 豊富なテンプレート: プロジェクト管理、ブレインストーミング、フロー図、マインドマップなど、多様な用途に対応したテンプレートが用意されています。
  3. インタラクティブ要素: ポストイット、図形、コネクタ、テキスト、画像などを自由に配置して、視覚的に情報を整理できます。
  4. 統合機能: Slack、Microsoft Teams、Jira、Asana、Trelloなど、他のツールと連携することで、ワークフローをスムーズに統合できます。
  5. プレゼンテーションモード: 作成したボードをプレゼンテーション形式で表示することができ、会議やプレゼンテーションに便利です。
  6. コメントとフィードバック: ボード上でコメントを残したり、フィードバックを直接追加したりすることができます。

AWSで開発を行う際にもAWSのアーキテクチャを描いたり、ER図やテーブル設計などをMiro上におこしながらチームでプロジェクトを進めている方も多いのではないでしょうか。単純なDrawingツールというわけではなく様々なアイデアやシステム設計に対して、コメントやチームでのリアルタイムでの作業を通してブラッシュアップしていくことが可能です。チームでのコラボレーションが非常にやりやすいのはMiroが多くのプロジェクトで採用されている理由の1つではないでしょうか。現在、AWSとのパートナーシップに基づいて様々な機能強化が実施されているようで今後が楽しみです

AWS Cost Calculatorとは

AWS Cost CalculatorとはMiro上で動作するAWSのコスト試算のためのアプリケーションです。Miroにはサードパーティが追加機能を実装する仕組みがあります。サードパーティがアプリを開発して登録したマーケットプレイスからユーザはインストールして自由に自分たちのMiroのワークスペースをカスタマイズできます。AWS Cost CalculatorはMiro自身が公式に公開しているアプリで、同様にマーケットプレイスから使うことができます。MiroのBusinessプラン以上で無いと使用できませんが、AWSユーザ用にトライアルの申請ページが用意されており、そこから2024年の12月1日までは無料でBusinessプランを使用することが可能です。

セットアップ方法

  1. Miroのワークスペースの左側にあるツールバーから「+」をクリックしてFind Appsを開きます
  2. 検索窓から「AWS」と入力するとAWS Cost Calculatorが出てくるのでここからインストールを行います
  3. 最後にワークプレイスに対してAWS Cost Calculatorへのパーミッションを許可すれば完了です

AWS Cost Calculatorの使用方法

まずはMiro上でAWSのアーキテクチャ図を描きます。Amazon EC2やAmazon RDSなどを使用した最も従来型でコスト試算が容易なアーキテクチャで試してみましょう。アーキテクチャを描いたら左側のツールバーよりAWS Cost Calculatorを選択して、試算したいAWSアーキテクチャをマウスカーソルで下の図のように囲みます

するとAWS Cost CalculatorがAWSアイコンを認識して下の図のように各サービスに対してのパラメータが入力できるようになります。コストに関連するインスタンスサイズや台数、サービスによってはリクエスト数などを入力します。

すると以下のようにアーキテクチャ全体でのコスト試算を実施してくれます。時間、月、年でのコスト試算が可能となります。CloudFrontは2024年8月14日段階で対応していないようです。

まとめ

正直な所少し思っていたのと違ったのかなという感想です。想定のリクエスト数を入力すればAIが各種必要なパラメータなども割り出して自動で試算してくれるみたいなものを期待していました。特にサーバレスアーキテクチャになると事前のパラメータの入力では予期しづらい部分も多々あるので、今の機能では実用性は低いのかなと思いました。また、現状では6つのAWSサービスとそれに対応する41のAWSアイコンのみに対応しているようです。

今後はAIベースでAWSアーキテクチャを描いていけば、自動的にコスト試算をしてくれるようなものあれば実用性は高そうです。今後はうまくAIを使いながらそのようなプロダクトの進歩に期待しています。

Written by
CEO

堀家 隆宏

Takahiro Horike

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